中古汎用コンバイン クボタ ARH350 ミッション整備

大豆コンバイン クボタ ARH350を買取り、問題を二つ見つけました。

問題−1: コンバインが旋回しない


乗ってみると、最初からは旋回できますが、何回も左右に曲がって、Uターンしてから利かなくなります。操作レバーを左右にしても直進かバックしか進まなくなります。

問題−2:ミッションオイルにじみ

オイル漏れとは言えませんが、一週間放置しておきますと、オイルは少しずつにじんでしまいます。

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中古汎用コンバイン クボタ ARH350 ミッション整備

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もう少し詳しく、整備の過程を投稿したいと思います。


問題−1: コンバインが旋回しない

コンバインに乗ったら、最初からは旋回しますが、4-5分が経つと利かなくなります。そして、翌日また乗ってみると、同じ状態です。ミッションのブレーキ圧測定してみると、最初曲がる時は油圧がきちんと上がりますが、時間が経つと油圧のピークが減って、だんだん入らなくなります。

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それに最初から油圧が入っても、スムーズではなくて、圧力計の針は大きく震える。つまり、油圧は不安定で、5分以内になくなります。
考えられる原因の一つは→ミッションオイルフィルタ(HST)の詰まり。
最後に交換されたのは570時間、今は812時間です。このコンバインのHSTオイルフィルタ  カートリッジの交換時期は300時間ごとなので交換してみました。効果なし。
次にミッションの油圧ホースのところのストレーナ(金属網)を外してみると、鉄粉だらけです。

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そのとき、鉄粉の出所分からず、ストレーナの周りにギアの歯車がいっぱいあり、そのせいかなと思いました。動いている歯車のあいだから自然にわずかな量の鉄粉が発生し、800時間に一度もストレーナを交換しなければ、少しずつ詰まる可能性があります。
ストレーナをきれいにして、取り付けてみると、コンバインは順調に曲がるようになりました。網にまだ取り難い鉄粉がくっついて、新品のストレーナを取り寄せしました。
これで問題①が解決。

問題−2:ミッションオイルにじみ

オイルにじみのところはてが届きにくい。ミッションの後ろ側の真ん中の合わせ目です。

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原因は明らかではなく、ミッションのほとんどのボルトと部品は前にばらされたとみられます。問題①を解決しようとしていた人は真ん中のガスケットを交換せず、傷つけられたガスケットのまま組み立てたと思います。

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ガスケット交換のために、ミッションを取り外して、完全に分解するしかありません。
分解してみると、ついでに問題①の鉄粉の主な出所も分かりました。ミッションの上部のベアリングがガタガタになって、中のスチールボールが破損して、鉄粉が上から落ちてストレーナに吸い込まれて、詰まりの原因になりました。

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ガスケットとベアリングを交換して、問題②も解決。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。